ポルノグラフィティ「カメレオン・レンズ」の歌詞解釈と感想

ポルノグラフィティ「カメレオン・レンズ」の歌詞解釈と感想

 

ポルノグラフィティの新曲「カメレオン・レンズ」の先行配信が開始されました。

今までラジオでフル音源を聴いていましたが、フルサイズをDL購入したので、これを機に感想や私なりの解釈・考察をつらつら書いていきたいと思います。
かなり私的な解釈が多いですが、そういう考え方・見方もあるんだなということでここはひとつ。

 

03/27追記:CDを購入したため、今後も加筆・修正していきます。

 

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カメレオン・レンズ感想と解釈・考察

そもそも「カメレオン・レンズ」の意味とは

まず、そもそも「カメレオン・レンズ」というワードがどういう意味を持つのか。

このワード、1番の最初のほうにしか出てこないんですよね。
だからこそ曲を印象付ける意味合いなのかなとも思います。
解釈もたぶん十人十色になるやつです。

 

1番Aメロの歌詞を自分の中で消化していくと、「状況説明」の一言に尽きる。
だから「カメレオン・レンズ」という言葉も、何の説明もなく自然に出てくる。
「カメレオン・レンズ」の意味が各々の中にあることを前提として進んでいく形ですね。
新藤晴一の歌詞だとこういう「皆が意味を知っている前提で進める」という作品が多く感じられます。

最初は「見る人によって事実が異なっている、だから事実こそがカメレオンのように色を変化させていく」ものだと思っていましたが、フルでじっくり聴いてからは別の解釈に落ち着きました。

「カメレオン・レンズ」=「カメレオンのように色を変えるレンズ」という、シンプルなものなのかもしれません。
色眼鏡、というものが近いかもしれないですね。

 

「カメレオン・レンズ」というワードの世界観

「カメレオン・レンズ」自体がこの曲を象徴しているからこそタイトルになっているはずなのです。
「カメレオン・レンズ」という言葉にこんなにも魅力をかんじてしまうのは、その「色が変化する原因」がさまざまに想像できるからじゃないかと思います。

学生時代の片想いなんかを思い浮かべてみてください。
あれって、それだけで周りの景色がキラキラ見えていたように思えませんか?
想い人がいるこの世界は明るく感じられたような気がします。

自分の「感情」というレンズが、「好きな人がいる」という要因で色を変えたのだとしたらかなり腑に落ちるのです。

もちろんこれとは別の考え方もできます。
悲しいことがあれば世界が暗く見える。
世界ではなく自分の中にあるレンズの色がくるくると目まぐるしく変化しているのです。

だから、”君”がいる世界は信じられないほど鮮やか。
そして、赤い暗記シート越しに見る赤ペンの文字のように、この世にあるバラやワインなんていう鮮やかなものたちは、そのレンズの鮮やかさに透かされると色が失われたように見えてしまう。

リンゴの赤は君には美しく見えているのかもしれないけれど、君に出会ってしまった自分にとって、そのリンゴは色などないようなものなのだ。

同じリンゴを見ているはずなのに、まるで別の物体を見ているのかと感じるほど、君と僕の世界は別の世界になってしまっているのかもしれない。

また、PVからイメージできること。
それは

「このレンズを通してしまったらリンゴはおいしそうではない」

ということです。

PVで真っ赤なフィルターがかかったとき、リンゴは黒い何かにしか見えませんでした。
それっておいしそうじゃないですよね。

「色を失くしてしまった」だけではなく、「そのものの価値すら失われてしまった」ということなのかもしれません。

ここで「カメレオン・レンズ」という言葉から膨らんだイメージが、1番Aメロに集約されるのです。
ありのままの真実なんて誰も見てないし、見ることなんてできない。
この世界は1つじゃない、とも言えるし、感情によって世界が変わってしまうことすらありうるのです。

 

サビの「月」の解釈

1番サビの「月」もずっと引っかかっていたのですが、これはいわゆる「月がきれいですね」というものなのかもしれません。

「月がきれいですね」という言い回し自体、「同じものを見て同じ気持ちになれるということは、互いに愛を確かめ合えることと同義」と考えています。
だからこそ、同じ想いを抱きたくて肩を引き寄せる=君にも愛して欲しいという願いの表れかなと解釈しています。

でも浮かんでいるのは2つの月、君と僕は同じものなど見ていないし、分かり合えない関係。
つまり、まあ、社会的に許されない関係とか、もしくはひどくこじれた片想いとかになるんだろうと思います。
別れるかどうかの瀬戸際って感じもしなくはない。
最初から最後までハッピーで終われるような関係ではなさそうですね。
配色がめちゃくちゃなステンドグラスって、それはそれで鮮やかだろうけれど、人によっては許容できない代物なんだろう。そういうことだよ。

03/22追記:月自体が「愛情」を示している可能性もあるかなあと思いました。
同じ愛の形ではないことに対する悲しさとかやるせなさとか。
愛の形が同じだと思いたかったけれど、たぶん同じではなかったと気づいてしまったとか。
そういう表現としても捉えられますよね。

「肩を引き寄せる」という行為は愛情がなければなされない行為だと思っているので、僕は確実に愛情、好意を抱いているんですよね。

そして、「月蝕」という本来あるはずとは異なる形の愛情を求めてしまう関係なのかな、とも考えられます。主題歌として起用されていたドラマのテーマがテーマだったのでそれもありうるなあと。

 

2番サビから見る”僕”の本気具合

そう考えていくと、2番のサビで胸を締め付けられます。
だって僕は君に幸せの青い鳥を贈ったはずなんですよ。
それでも、僕が幸せだと感じたそれは、君にとっては不幸を報せるカラスに過ぎなかったわけです。
僕の報われなさが悲しいですが、これが報われない恋、祝福されない恋というものだとしたら理解はできます。
納得はできないですけどね。

 

そもそも、新藤晴一が書く歌詞の主人公は消極的なものが多いと思っています。
あれだけ明るいメッセージを持った「ギフト」すらも、主人公である「僕」はポジティブとは言いがたい様子ですしね。

そう考えると、この曲の主人公である「僕」の愛が重いのも想像がつく。
他人である君に幸せの青い鳥をあげようなどというこの、このおこがましさ。
おこがましいけれどそれが僕の愛情表現の精一杯なのかもしれない。……重いですね。

 

「同じ月を見ている」という事実に希望が抱けなくなった以上、「月など出ていない」という真実のみを追い求めてしまうのもわからなくもないです。
だって、「月が見えていない」というのは僕と君の間ですらもどう足掻いても一緒だもの。

 

やるせなさが爆発している名曲ですね。

 

歌詞以外の感想

歌い方の変化

ここ数年昭仁さんの歌い方が変わってきているんですよね。
ライブでも実際「4年くらい前からボイストレーニングを始めた」なんて話もしていましたし。

今までのパワーで押す、高音もダイナミックに歌い上げる、さわやかもしくは力強い歌声っていうポルノグラフィティのイメージをいい意味で覆すような歌い方になってきました。
もちろんパワーゴリゴリの歌い方も健在だしそれもずっと好きです。

すごく簡単に言うと「歌に感情がこもっている」という変化です。
10年ほど前の歌い方とか今聴いてみるとかなり機械的ですものね。それも好きですが。

こういうせつなさ、やるせなさが前面に出ている歌詞の歌い方、本当に変わりました。ぜひ環境を整えて聴いてみてくださいね。

 

曲調から感じる新しさ

こういうダンスミュージック?みたいな曲ってインディーズ時代っぽいなあと感じました。
そのあたり教養がないのであまり上手く言えませんが……。
90年代後半から00年代初期のイメージといえば伝わりますかね。
そういう曲を平成ももうすぐ終わるこの時代に出してきた衝撃といったらないです。
ギターの音とかまさにそれ。
Skoop On Somebodyのゲストコーラスとかもほんとそれ。
ポルノグラフィティだけでは出せなかった要素だもの。

というか、コーラスの価値がすごく高いんですよね。
ここまで上質なコーラスをもってこられるとは思いませんでした。
逆に言えばコーラスの力で盛り上がりを作っているとも言えます。
たぶんラストのサビの盛り上がりはコーラスがなければ成り立たないんじゃないかな、とも。

でも全体を通してすごく新しいんですよ。
「ポルノグラフィティにはなかった」という点だけではなくて、「今までやりたくてもできなかった」というような技術的な面もあるのかもしれないです。

 

曲の構成の感想

イントロからAメロにかけて、徐々に音が増えていくところがとても好きです。
静かなデジタルギターの音から始まり、カチッ……カチッ……という音も入ってきますよね。
細かな音が少しずつ増えていくというのは、こんなにも心を引きつけるものかと驚きました。

Bメロ、頭上は鍵盤の音色に、足元はギターの音色に捕らわれてしまったような感覚になります。
その中心にいるのは昭仁さんのボーカル。
そういう音の作り方って新しくて、ああいった感覚になるのは初めてかもしれません。

イントロからの盛り上がりが一気にサビにつながるあの感覚。
よいです。とても。
ギターめちゃくちゃかっこいいんですよ。
というか、BUTTERFLY EFFECTの楽曲からギターがよりしっかり聴こえてくるなあと感じます。
芯の通った、それでいて広がりのあるギターの音が響く間奏とかめっちゃくちゃかっこいい。
すごくいい音で鳴っているんですよ。

 

ジャケットの素晴らしさ

ジャケットの不可能図形も素敵です。
不可能図形が幸せの鳥と同じ青なのも良さです。

ジャケットが発表されたときの衝撃といったらなかったです。
過去にも青春花道で別の意味での衝撃もありましたが、それとは別の衝撃でした。

曲のイメージは聴き手である私の中でも仕上がっていたので、そこにあまりにも合致したジャケットだなあ、と。
たまにこういうことをしてくるから、ポルノグラフィティは侮れない。

 

全体のまとめ

ジャケットの不可能図形も、相手の気持ちを知るというのも、不可能ですもの。
自分のものでも分かりきっているとは言えないのだから。

それでも、他人の気持ちという理解不可能なものに惹かれてしまうのって人間の性なのかもしれません。
恋愛って結局は知らない人の知らない部分をどう受け止めるか、みたいなものじゃないですか。
もしかしたら隠れて浮気しているのかもしれない、もしかしたら私以上に相手の方が愛情が深いのかもしれない。
でもそんなのって100%理解するのは不可能なんですよ。

それでも人は恋をしてしまう。
相手が人じゃなくてもいいんです。
相手が人だろうが人じゃなかろうが、相手のことなんてわからないからこそ”恋”というものが存在するのかもしれませんね。

 

また考えたり想像したりしたら加筆していきます。

 

 

おわり

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